私の発言
アメリカの看護教育の実際
前田 三枝子
1
1日本バプテスト看護学院
pp.329-333
発行日 1976年6月25日
Published Date 1976/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906991
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はじめに
先日のこと,専修学校制度に関する説明会があったので,我が校も早く各種学校のレッテルを取りはずしたいという期待から勇んで出席した.しかし会場を埋め尽くした関係者の属しておられる学校の種類が分かってくるにつれ,また説明が進むにつれ,私の心の弾みは次第に消失し,我が国における看護教育の社会的地位が,編み物や料理の専科の学校と同等である現実に大きなため息をつき帰路に向かった.
この4-5年の間,日本においても看護大学,短期大学が新設され,学校教育法に基づく看護教育も手の届かぬ夢ではないと思っていたが,まだまだそこに至る道は長く厳しいようである.アメリカにおける看護教育制度は,我が国でも看護の専門誌に何回となく紹介されており,すでに皆さん既知のことであるが,日本の看護教育は,その制度,質からして,残念ながら10年以上は遅れているとしか思われない.
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