看護学実習の新しい試み
V.総合看護実習について—成入看護実習—3.精神科看護実習の実際
正田 美智子
1
,
関口 和子
2
,
瀬戸 正子
2
,
小林 秀代
2
,
西潟 ハセ
2
,
石原 ノブ子
2
1群馬大学医学部付属看護学校
2群馬大学医学部付属病院
pp.688-694
発行日 1975年11月25日
Published Date 1975/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906935
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はじめに
経済・文化の向上に伴い,社会機構や人間関係が複雑化したので,健康なときには問題にならないようなことでも,一度これを害すると,精神的な動揺をきたす原因となり,これが病状をいっそう悪化することが多くなった.人に精神活動があるかぎり,患者の身体的看護のみではその欲求を充足することはできない.したがって,どこの診療科においても,精神的看護を忘れることはできない.
精神科看護実習は,このような点での他科との関連を考慮したうえで,精神科の特殊性,精神科疾患および患者の理解,精神医療の動向,精神看護技術,関係法規,精神衛生活動の理念と必要性を学ぶことを企図している.同時に学生自身が,患者の看護を通して自己の人格を高め,自己の精神管理を円滑にし,更に予防面としての精神衛生活動を実施できることも目標に加えて,指導している.
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