未知の看護書をたずねる・6
明治40年代および日本赤十字社発行の看護書
山根 信子
1
1東海大学医療技術短期大学
pp.682-687
発行日 1975年11月25日
Published Date 1975/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906934
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I.明治40年代の看護書
明治40年代とはいっても,正確には明治45年7月29日をもって明治時代は終わるのであるから,正味は5年余である.この時代もまた30年代に続いて各地に看護婦養成所が開設されたようである.しかしまだその教育・資格・業務などが一定しておらず,苛酷な条件のもとでの勉学・就労もあったようで,新聞紙上をにぎわすような看護婦のストライキ,集団脱走事件などが,30年代後半からみられるようになった.
42年11月には,看護婦会長らの会として,‘大日本看護婦協会’が結成された.また,同年7月19日から5日間,ロンドンで第2回ICN大会が開催されたときには,日本代表として,日本赤十字社の荻原タケが参加している.
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