臨床実習における‘学び方指導’
専門職としての看護婦の形成を目指して
大原 宏子
1
,
小野 敬子
1
,
吉川 幸子
1
,
坂口 美智子
2
1横浜市立大学医学部付属高等看護学校
2元:横浜市立大学医学部付属高等看護学校
pp.507-513
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906912
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Ⅰ.はじめに
医療の急速な進歩と人間尊重思想の定着に伴い,専門職としての看護職の実現が社会的な要請となっている.そこで,看護教育においても,カリキュラムが改正され,教育目標を専門職に従事する看護婦の形成におくことが必要とされた.
専門職とは何かということについては,必ずしも意見の一致をみていないが,1)最高度の科学に支えられた知識と技術を必要とする職業であること,2)知識や技術の化石化現象に対応するために生涯にわたる研修を必要とすること,が不可欠の要素と考えられる.したがって,看護教育の具体的目標を設定する場合,その基本的なねらいとして,1)看護に関する最高度の知識と技術の内容を,いかに精選し組織し提供するかという計画と,2)既成の知識や技術の修得にとどまらず,絶えず進歩する知識や技術を主体的に修得したり,また更に積極的に新しい知識や技術を創造する能力を身につけるための指導,すなわち‘学ぶことを学ぶ’ことが必要とされる.
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