レーマ
専門職としての看護婦とは
渡辺 孝子
1
1埼玉県立がんセンター看護部
pp.68-69
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902161
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梅雨空の静かなある土曜日の朝,前日までの睡眠不足を解消して心地よく目覚めた時,昨日の新聞の片隅で見た「患者の権利法をつくる会」のお知らせが頭に浮かんだ.この例会が今日の午後,私の自宅からほど遠からぬところで開かれる.
私は,かねてから患者の人権を守るために病院内で一番大きな働きをしているのは看護婦であると考えている.しかも,今回の例会のテーマが「癌についてのインフォームド・コンセント」という私の専門に関することであったため参加しようという気持ちになった.一般市民参加型のこのような会に出席するのは初めてであり,一般市民の目が医療の世界をどうとらえているのか興味も湧いてきた.私も一市民として参加し,いろいろな立場からの話を聞き,参加者と気軽に語り合いたいと思い,心を弾ませて会場に向かった.
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