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進学課程短大における母性看護学学内実習のすすめ方(3)
藤田 八千代
1
,
藤尾 ミツ子
2
,
川崎 佳代子
2
1神奈川県立衛生短期大学
2神奈川県立衛生短期大学母性看護
pp.280-291
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906770
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IV.看護計画
はじめに
看護の理論と実践を結び,‘患者中心の看護’を効果的に実施できるように意図して立てられる看護計画が,看護を専門職業として展開するために重要であることはいうまでもない1).現在看護の対象は成人・小児・母性というように大別されており,それぞれに対象のもつニードの諸側面や看護の方法は異なっている.特に母性は他の対象と異なり,妊娠,分娩,産褥というダイナミックな経過を中心として,それらが正常に経過するように援助すること,および妊娠,分娩,産褥と並行して,健康人としての生活を営む母性の特徴を踏まえて,母児ともにより健康に導くことを目標として看護活動が行われる.
母性は一般に正常な経過をとることが多いために,ややもすると看護が画一化されやすい.しかし,母性は先に述べたように,母性としての様々な看護上のニードをもっており,一様な看護の方向では決して充足されるものではない.看護計画は,そういう母性の特徴を踏まえた上で立てられなければならない.
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