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進学課程短大における母性看護学学内実習のすすめ方(1)
藤田 八千代
1
,
藤尾 ミツ子
2
,
川崎 佳代子
2
1神奈川県立衛生短期大学
2神奈川県立衛生短期大学母性看護学
pp.57-64
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906742
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I.母性看護学における教育目標
はじめに
看護教育制度は多くの問題を内蔵し,いまだにわが国においてその定着をみない現状である.しかし全国に先駆けて神奈川県が高校衛生看護科を設立して以来,驚くべき速度で同種の高校が増設され,その卒業生が更に深く専門的な知識を求めて勉学を希望していることは事実である.こうした高校衛生看護科卒業生の進学機関として,神奈川県立衛生短期大学(以下短大とよぶ)が創立されてから6年を経過した.この間同進学課程短大における看護教育のあり方を担当者間で協議し,研究し,各方向からの検討を重ねてきた.すでに昨年その結果が,‘看護学総論学内実習のすすめ方’として,進学コース教育の特色が最も明瞭化させられなければならない部分である学内実習を中心に,短大の事例が報告された.これを基盤に各論的看護学教育が展開されているわけである.が,進学課程の教育では学生の側に個人差が大きいことから,以下のような属性での個人差を考慮して,教員は看護専門職としての教育を行っていかなくてはならない1).
1)学生の受けてきた准看護婦教育における母性看護教育目標および教育内容の違い.
2)准看護婦としての母性看護経験の違い.
3)母性看護学に対する学生の意識の違い.
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