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臨床実習指導者とはだれか—わたしの経験的臨床実習指導者論
野島 良子
1
1京都大学医学部付属病院
pp.166-175
発行日 1974年3月25日
Published Date 1974/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906755
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臨床実習とはいかなる教育か
つい最近の経験です.一般外科病棟と脳神経外科病棟での,連続して8週間にわたる,3年生の臨床実習の中で,わたしは,大変な失敗をしてしまいました.
かねてから,保健婦になるにしろ,臨床の看護婦になるにしろ,あるいは,助産婦や養護教諭を目指しているにしろ,学生1人々々の持味というか,長所をなるべく伸ばしてゆけるような臨床実習を進めてゆこうというのが,わたしの考えでしたから,そのグループの5人の学生に対しても,あらかじめ,それ以前の実習ノートを全部提出させて読み,小さなメモに,一般外科実習への希望や,関心の方向を書かせ,最初の数日間は,不特定多数の患者に短時間ずつ当たらせる中で,個々の学生の行動型の特微を,おおざっぱにつかまえた上で,受持患者を決めました.
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