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臨床実習でしか学べないものは何か(2)—わたしの経験的臨床実習指導論
野島 良子
1
1徳島大学教育学部特別教科(看護)教員養成課程
pp.236-244
発行日 1979年4月25日
Published Date 1979/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907328
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Ⅱ.関係の形成について
現場で,患者に接してという特異な方法を採ることによってすすめられる臨床実習のもつ固有の意義についてのわたしの考えは,ひと口に言えば‘関係の形成’です.これについては,すてに大まかに述べたことがありますが18),ここでの論述の意図は,学生が看護婦として機能し、その真の役割を果たすということはどういうことであるかを理解してゆくことを,その直接の目的として進められる学習のなかに立ち現れてくる,関係の形成の過程と,その構成因の検討にあります.
なぜならば,教師自身が関係の形成の過程とその構成因とを明確に知ることなしには,臨床実習を効果的に計画し,進めてゆくことはできないからです.そのために,関係とはいったい何か,この根本概念がまず問われなければなりません.
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