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看護教育の改善について
北原 龍二
1
1信州大学・教育学部(社会学)
pp.186-189
発行日 1974年3月25日
Published Date 1974/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906757
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はじめに
本誌1973年5月号で粥川志づ氏は,‘地方における看護教育の改善を’と題して,いくつかの提言を行っている.私はその内容については,全面的に賛成ではないが,提言が具体的であり,また部分的であることには大いに賛意を表したいと思う.
看護教育をめぐる議論は,近年決して不振ではない.医療全体が国民的論争の主題とされているなかで,看護・看護婦・看護教育論も,欠かすことのできない位置におかれている.しかし議論の発展に比べて,現実を改善するための具体的な目標の設定や,それを達成するための方法の模索は,依然として混迷しているように思える.その原囚が,困難に富み,錯綜した現実のなかにあることは確かであるが,次のような点にも一因がひそんでいる.
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