ひろば
臨床実習指導者から臨床実習教育者への変換期
奈良 勲
1
Isao NARA
1
1広島大学
pp.971
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203567
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日本で最初に3年制各種学校として理学療法学教育が開始されたのは,1963年,当時の国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院(所在地:東京都清瀬市)であった.しかし,当然ながら日本人理学療法士の教員は存在しない時代であり,外国人理学療法士が教員として招聘されるなど,理学療法界自体が発展途上の草創期であった.
当初のカリキュラムは単位制ではなく,総計3,300時間であり,即戦力を培う目的で約50%は臨床実習であったが,上記のごとくまだ資格を有する理学療法士は存在していなかった.そのため,臨床実習施設は,米国軍の横田基地の病院や東京都内の肢体不自由児施設,心身障害者福祉センターなどにおいて外国人教員をスーパーバイザー(supervisor)として臨床実習が実施されていた.この形態は,有資格の理学療法士が増える過程で徐々に現在の状態に変わってきた.
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