ナイチンゲールに関する2,3の資料紹介とその考察
Ⅰ.“看護覚え書”初版本と本邦訳に関する考察
柴田 寿子
1
1東京女子医科大学付属高等看護学校・看護短大
pp.49-56
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906741
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はじめに
ナイチンゲールについては,近代看護の創始者として,その名前は看護といえばナイチンゲールと反射的に出てくるほどに多くの人々に知られているが,その業績や思想が正しく評価されていない面があった.近年その価値の再評価が行われつつあり,ナイチンゲールを尊敬する1人としてまことに喜ばしいことと思う.
1972年9月,ナイチンゲールゆかりの地を訪ねての旅の折に,聖トマス病院のナイチンゲール学校(The Nightingale School)を訪れて,そこで“看護覚え書”の初版本について少し調べる機会を得た.そこで,初版本についての考察と,初版本にとじ込まれていた新聞記事の中に,ロンドン市内のクリミア記念碑(Crimea Memorial)にあるナイチンゲール像の台座の説明があったので,写してきた写真とともにそれを紹介してみようと思う.
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