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進学課程の教育目標と教育方法の問題点
波多野 梗子
1
,
小野寺 杜紀
2
1日本女子体育大学
2神奈川県立衛生短期大学
pp.303-316
発行日 1973年5月25日
Published Date 1973/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906674
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Ⅰ.はじめに
わが国の看護教育制度に関する問題点については,これまで数多く論ぜられてきている.なかでも現在大きな問題となっているものに進学課程(一般に3年課程と対比して2年課程と呼ばれているが,2年と3年のコースがあるので,ここでは進学課程としておく)という教育制度をあげることができよう.准看護婦の役割およびその教育に関していまだ明確にされていないところへ,そのうえに積み上げられる進学課程は,他の君護婦教育課程と比べ,多種多様な問題点,矛盾が山積している.
昭和46年4月現在の進学課程看護婦養成施設数および定員を厚生省資料からみると,表1のように,施設数・定員ともに3年課程に匹敵しており(昭和47年には3年課程の学生を上回るといわれる),進学課程の占める重要性がうかがわれる.年次別卒業生数をみても,全国の3年課程看護婦養成施設卒業生は,昭和40年を100とした場合,46年に161に増加しているのみなのに対し,進学課程の増加率は428にもなっている(図).
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