私の提言
看護教育制度の改善と学の確立を
渡辺 モトヱ
1
1名古屋保健衛生大学
pp.73-79
発行日 1973年2月25日
Published Date 1973/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906651
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はじめに
昭和23年保健婦助産婦看護婦制度が発足して,20有余年を経過している.その間望むと望まざるとにかかわらずこの制度は幾度かゆり動かされようとして来た.その足跡をたどってみることとする.
厚生省に看護課が設置され,昭和31年に廃止され,再び37年に設置された.そのたびに看護制度は憂き目を見続けて来た.35年には医療従事者特に看護関係者の待遇改善と労働条件の改善を目ざして,全国的に病院ストが頻発した,このころ厚生大臣の諮問機関として医療制度調査会が発足した.この調査会は,日本看護協会に意見を求めて来た.同協会は,1.身分に関する事項 2.教育に関する事項 3.業務に関する事項 4.処遇に関する事項 に大別して意見書を提出した.文部省においては,看護視学委員会が,看護教育に関して答申を行なった.さきの医療制度調査委員会は37年に中間報告を,38年には医療制度全般についての改善の基本策に対する答申を行なった,そのなかで看護婦等に関する事項については特に審議が重ねられた模様である.
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