特別論稿
臨床看護学における指導及び評価の方法に対する学生の意見
ノリ・エ・コモリタ
pp.26-33
発行日 1968年3月1日
Published Date 1968/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905988
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学生と教師の関係における重要な要素の一つは,教授方法に対する学生の反応ということだろう。学生と教師の関係におけるプラスあるいはマイナスの要素は,学習に影響を及ぼす。そして,この関係におけるプラスあるいはマイナスの様相を決定するのは,教授方法に対する学生の反応ということであろう。本稿は,指導,評価という二つの種類の教授法に関するものである。学生が,いやしくも教育から利益を得るべきものであるとしたら,学生は指導,評価をただ受けとるだけではなく,これを自由に追求するべきなのである。
もともと臨床という場のもつ性質,指導・評価というもののもつ性質は,学習にとって特に好都合な状況をつくっているわけではないということがいえよう。看護学生は,他の学校の同年輩の学生と比較した場合,あまりにも早い時期に,さまざまな病気の人についての,圧倒的に多数の,またストレスの多い問題に直面しなければならない。のみならず,臨床指導・評価には,学生の行動や判断についての綿密な観察が要求されるので,その結果学生にとっては,絶えず増大する不安が生じてくるのである。
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