連載 教育心理学講座・6
欲求と適応の機制
北尾 倫彦
1
1大阪学芸大学
pp.65-68
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905515
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生徒たちが学校生活や社会生活に正しく適応しているかどうかは,すべての教師の関心事でなければならない。学校での学習活動の成果をあげるためには,生徒たちの日常生活が安定したものであってはじめて可能である。家庭または寮における生活,クラスの中での集団生活,学校外での社会生活が本人にとって好ましいものであり,毎日毎日が生き生きとした気持で迎えられているかどうか。またひとりでいるときも,自分のいろいろな欲求を適切に処理し,環境と自己との間に好ましい関係をつくりあげているかどうか。このような問題について教師は科学的な目を向け,細かい配慮をすることを忘れてはならないであろう。
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