特集 臨床実習における評価の工夫
—評価の方法・1—一般的評価方法からの工夫/観察・面接・討議・自己評価・相互評価・問題場面テスト
北尾 倫彦
1
1大阪学芸大学
pp.9-12
発行日 1965年2月1日
Published Date 1965/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905412
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看護学校で行なわれる教育の中で,臨床実習はかなり大切な役割を果たしていると思われるが,どのようにしてその評価を行なえばよいかについては迷っておられる方が多いようである。臨床実習の運営方法や指導形態がそれぞれの看護学校によってことなるのであるから,具体的な評価の方法はそれぞれの学校の指導の実情に合わせて工夫されねばならないが,ここではごく一般的な評価方法について述べることにする。
しばしばいわれているように,評価を行なうためには評価目標を明確にしておく必要がある。評価目標は評価内容といい直してもよいように,“なにを”評価するかということである。そして個々の評価方法は評価目標に結びつけて考案されるべきである。なにを評価するかを明確に意識せずに,ただ慣例に従った評価方法を適用しているだけではいけない。しかし,ここで“なにを”の内容を詳細に述べることはできないし,また本稿の目的からはずれるが,大きく分けると三つの側面にまとめることができる。2,3の学校の実習記録や評価表をみると,じつに細かい分類と基準が設けられているが,それらをまとめると①知識の面,②技能の面,③態度の面になると思う。これらの3側面は,一般の学校教育においてもとりあげられている評価目標であり,看護学校の臨床実習とのあいだに本質的な相異はないはずである。
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