連載 訪問看護必携ノート・10
体表から探るフィジカルアセスメント
森山 信男
1
,
安酸 史子
2
1東京大学附属病院血液浄化療法部
2岡山大学医学部保健学科
発行日 2003年2月25日
Published Date 2003/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903918
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No.28:痙攣・不随意運動にはどんな種類がありますか.
痙攣は,中枢性ないしは末梢性に起こる運動ニューロンの異常興奮状態で,発作的に起こる骨格筋の不随意性の収縮です.痙攣が見られた場合,まず考えるのは「脳に何らかの器質的変化があるのではないか」ということです.全身性の痙攣(例;てんかん)と局所性の痙攣(例;テタニーやこむら返り)があります.脳梗塞や脳出血等,脳組織の器質的疾患の後遺症として起こりやすく,低カルシウム血症,低ナトリウム血症や脱水でも起こります.痙攣発作は睡眠不足,テレビやゲーム等の光刺激,アルコールの過剰摂取などが誘因となります.また痙攣発作が頻回に生じたり,長時間続いている状態を痙攣発作重積と言い,時に,低酸素状態,脳浮腫を招く重篤な症状です.
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