焦点
看護教育におけるナラティヴとは何か―ナラティヴの概念整理と老年看護教育での実践
柳原 清子
1
1新潟青陵大学看護学科
pp.661-665
発行日 2003年9月25日
Published Date 2003/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903482
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はじめに
今,NBN(narrative based nursing)―語り(ナラティヴ)をベースとした看護が注目されているが,そもそも,その人の「語り」や「物語」をベースに看護を行うとはどういうことなのだろうか.
看護者にとって,その人の「語り」というのは魅力的な世界である.それはおそらく,看護者が大事にしてきた「その人をまるごととらえる」あるいは「ありのままにとらえる」ということと,「語り」が深く結びついているためと考えられる.また,「傾聴」を重視した看護からは,その人の「語り」を引き出すことが,癒しや立ち直りに有効であることを経験的に知っており,このことが「語り」を用いた手法へ看護者を惹きつけるのであろう.
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