NURSING EYE
教員は学生のストレス源になっていませんか
土屋 八千代
1
1聖母女子短期大学
pp.642-645
発行日 1991年11月25日
Published Date 1991/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900270
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学生のストレスとコーピングに関する調査結果が出た.学生の予想以上の苦しみと,教員への示唆を含む結果に,悲しいと思いつつ,教員としての思い上がりの心があったことに気付かされた.調査票の1枚1枚にぎっしり詰めこまれた彼らの思いが伝わってくるようで,データをインプットしながら胸が苦しくなってきた.
1年生は学習,2年生は寮生活,3年生は臨床実習と,それぞれストレスと感じるものは異なるが,内容的には人間関係が第1位であった.特に3年生は,臨床実習での学習や記録の大変さ以上に,スタッフや指導教員との人間関係のほうがストレスが大きいと訴えている.彼らは寮生活の中での24時間の人間関係に悩み,さらに臨床での人間関係に心を痛め,傷ついている.そして,日常的にイライラし,仕方がないと諦めつつ早く卒業したいと逃避的になっているようだ.調査票の中から,彼らの教員に関する声を一部紹介したい.
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