特集 クリティカルシンキングのスキルを育てる
第2部 看護教育にクリティカルシンキングをどう活かすか
臨地実習とクリティカルシンキング
正木 みどり
1
1関西医科大学
pp.961-965
発行日 2002年11月30日
Published Date 2002/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903315
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クリティカルシンキングと臨地実習
クリティカルシンキングとは,自分自身の陥りやすい思考の落とし穴や先入観を自覚した上で,そこから離れ,慎重に,偏りなく,さまざまな考えを比較,検討し,自分の考えを見出していくことである1).つまり単なる思考ではなく,獲得した知識をくまなく駆使し,こうでもない,ああでもないと考えた末に,結論を出そうとする思考活動である2).看護における臨床判断を行う際に必要となる思考,推論能力は,クリティカルシンキング(CT)と呼ばれる認知能力と密接に関係している.したがって臨地実習はCTを育成する恰好の場である.
Conger,Mezzaは,臨地実習の場でCTを促進する4つのアプローチに言及している3).
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