連載 病態生理学講義ノート・1【新連載】
私の行っている解剖生理学および病理学講義の実景
内藤 恭久
1
1浜松医科大学病理学第一講座
pp.70-75
発行日 2002年1月25日
Published Date 2002/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903134
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はじめに
看護教育における専門基礎科目の中でも解剖学,生理学および病理学は医学に最も近いところに位置しており,臨床看護との接点が問題とされる教科である.筆者はすでに非看護系教官の立場から看護教育の一環として上記専門基礎科目3教科(解剖学,生理学,病理学;以下,基礎3教科と略す)の現状とその重要性について,解剖生理学を中心に述べてきた1).特に,最も大切と思われる講義のポイントとして,いかにして人体の基礎生理学的および病理学的事象の原形を保った状態で臨床,看護実践へ外挿し,いかに現実的な講義をするかということを述べた.その意図することの一つは,看護行為に科学的基盤を与えることの重要性を強調することにあった.しかしながら,基礎3教科の臨床看護への還元性に関しては幾多の意見・観点の相違があり,今後の看護教育の重要懸案課題として残されている.本連載が,両者の連携への契機になればと思っている.
一回目はまず,筆者が実際に行っている解剖生理学および病理学の講義についてその実景を紹介する.
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