特集 教員として育つために
看護教員支援に大学が果たす役割―「精神看護」授業研究会の開催を通して
金城 祥教
1
,
青山 誘子
2
,
澁谷 妙子
3
1静岡県立大学看護学部
2浜松市立看護専門学校
3町田市立看護専門学校
pp.267-272
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901809
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「精神看護」授業研究会の開催にあたって
1997(平成9)年4月から,新しいカリキュラムによる看護基礎教育がスタートした.多くの看護学校教員は,精神看護学や在宅看護論のカリキュラム構築にあたって,大変なご苦労をされたと聞いている.在宅看護論同様に,精神看護学を誰に担当してもらうかが,科目構築とともに,看護学校では焦眉の急となっていた.
全国の看護学校を対象に,1994(平成6)年に実施した「看護基礎教育における精神科看護カリキュラムに関する実態調査」1)によると,51%の学校では精神科看護の実習を担当している教員に精神科の臨床経験がまったくなかった.また,精神科看護実習の担当については,多くの看護教員は専任でなく(精神科看護の専任教員は7.1%),成人看護学(65.8%),基礎看護学(24.6%),老人看護学(19.6%)などの他の教科との併任であった.このことからも,看護学校では精神看護学の科目構築や実習指導要項の作成にあたっては,いかに大変であったかが十分に推測できる.
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