特集 教員として育つために
看護教員は研修でどのように学び,何を期待しているか
屋宜 譜美子
1
,
松田 慶子
1
,
大野 美知子
2
,
清水 奈緒美
2
1神奈川県立看護教育大学校看護教育科
2神奈川県衛生部医療整備課看護指導班
pp.273-277
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901810
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はじめに
看護は実践の学であり,実践のなかで看護者が育てられるように,看護教員も看護教育実践のなかで「育つ」ということは当然のことである.しかし,看護教員養成課程修了以後「看護教員を育てる」とか「看護教員が育つ」ということはどれくらい意識されているだろうか.
看護教員の平均勤務年数は7年から10年程度で1~3),3年未満のものがバーンアウトに陥る傾向にあり4),職務継続の意思がゆらいでいる傾向があるという5).看護教員と臨床看護婦が職場内移動として職種を変えていくのが看護教育の特徴ではあろうが,臨床看護婦には新人教育からさまざまな研修のプログラムが用意されているが,教員にはそれが極端に少ないのが現状である.看護教員として「育つ」にはさまざまな課題があり,それを乗り越えていくことには特有の困難さがある.そうした現状のなかでは,看護教員であり続けることを選択しないのも無理からぬところがあるのかもしれない.
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