緊急特集 准看護婦問題調査検討会報告書を読んで
看護界の新たな局面への期待―2年課程の看護教育に携わる者として
福井 景子
1
,
武藤 美知
1
1福井県立大学看護短期大学部
pp.210-213
発行日 1997年3月25日
Published Date 1997/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901581
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はじめに
日本の看護制度は1948(昭和23)年GHQの指導のもと,甲種乙種の看護婦から始まった.そして,この二重構造の制度は准看護婦問題のルーツとなる.中卒2年を入学資格とする乙種看護婦の誕生は医療現場に迎え入れられず,2年後厚生省は乙種を廃止して「看護婦一本とする」という政府原案を示すが,医師系議員の猛烈な反対に遇い,議員立法によって乙種看護婦は准看護婦と名称を変えて登場し現在に至っている.
過去4回出された「看護制度改善に関する報告書」も准看護婦制度の抜本的改正には至らず,看護婦不足解消のために数の確保が急務という,大義を前に無力感を味わい続けてきた.
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