特集 性暴力被害と向き合う
助産教育課程,看護教育課程で「性暴力」を取り上げる
加納 尚美
1
1聖路加看護大学
pp.633-638
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901296
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はじめに
聖路加看護大学ではここ2年ほど助産課程選択者(4年次)に対して,「性的被害を受けた女性へのケア」というテーマで東京・強姦救援センターのスタッフの方から,特別講義(約2時間)をしてもらっている。この講義を導入する要因として,助産婦の活動は,「女性の生涯を通じて『性』と『生殖』に焦点を当て援助する活動(聖路加看護大学 1995年度助産に関する専門科目学習要項)」という教員間の共通認識があったように記憶している。また,母性看護学のカリキュラムの中でも妊娠・出産に関することだけでなく,女性のかかえる健康問題を学習の視点においている。
そこで,本稿では,助産学と母性看護学担当教員の1人として「性暴力」に関するセミナー,講義にかかわった経験をふり返り,今後の教育現場においてこのような問題に取り組む課題などを考察してみたいと思う。
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