特別論考
わが国における看護学の大学院博士課程への期待
平山 朝子
1
1千葉大学看護学部
pp.604-611
発行日 1991年10月25日
Published Date 1991/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900263
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
わが国において,看護学の高等教育や学術研究体制の整備は著しく遅れてきた.看護学への期待が高まる中で,早急に解決すべき課題であると考える.そこで,大学院博士課程の設置を準備している者の1人として,なぜ博士課程が必要なのか述べてみたい.
博士課程の目的や社会的意義を考えるに当たって,まずは看護学というのはどのような研究対象と課題を扱うものかを確認し,その上で,教育課程としての目的をとらえてみたい.大学院は,極めて社会的存在価値の高いものであることから,わが国のヘルスケアの現状,社会構造,さらには精神文化の状況などからみて,どのような社会的意義のあるものかをみていきたい.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.