緊急特集 准看護婦問題調査検討会報告書を読んで
これからの進学コースの役割―看護婦への移行措置の名のもとに安易な緩和策とならないために
鈴木 昭子
1
1茨城県立水戸看護専門学院
pp.206-209
発行日 1997年3月25日
Published Date 1997/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901580
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はじめに
今回公表された「准看護婦問題調査検討会報告書」では,「21世紀初頭の早い段階を目途に,看護婦養成制度の統合に努めること」と提言された.全国調査の結果を見る限り,准看護婦養成の多くの問題点が明確にされながらも,提言にあっては,あいまいな表現となっている.
報告書にあるカリキュラムの「時間の拡充や教育内容の改善の度合いによっては,准看護婦養成課程は限りなく看護婦養成課程に近づくことになる」や「この問題の解決の道として,関係者の努力により,現行の准看護婦養成課程の内容を看護婦養成課程の内容に達するまでに改善し」などの表現から,「途中経過としての准看護婦は存在するが,最終的に看護婦を養成することを目指す」と解釈できる.しかし,看護婦2年課程(以下,進学コースと述べる)の教育に携わる者として,私は准看護婦養成はできる限り早期に停止すべきであると考えている.
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