看護教育学の体系化をめざして・5
看護教育課程論
杉森 みど里
1
1千葉大学看護学部
pp.44-57
発行日 1987年1月25日
Published Date 1987/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663909005
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看護教育課程論の構成
昭和54年に看護教育学講座に就任した際,筆者に渡されたプリント類の中に,研究科生のための履習の手引1)と学部学生のためのものとがある.前者も後者も担当者が就任する前に作成されていて,学部内委員会の英知を集めた結果と受けとめた.筆者はこの貴重な結果を,新しく作りあげなくてはならない学問への一里塚として,研究科生の授業を展開していこうとした.まず授業内容に書かれたものを,15回の授業にどのように配分するかを分析,検討して下記のようにまとめた.
‘専門職看護婦としての看護婦の特徴’を専門職論と看護教育制度論に一括し,‘看護教育の形態,カリキュラムの構成’を看護教育課程論とし,‘教育方法,学習過程における理論’を看護教育方法論とした.講座制のメリットでもあり,デメリットでもあるのだが,個人的に‘看護教育学講座は何を教えているの’と質問されることはあっても,このようにまとめることによって何が不足し,何が重複するかなどに関しては,すべて自己の責任において,意志決定する環境におかれていた.前号までの3回は,その中の看護教育制度論としての骨子である.
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