連載 いま,アメリカの看護教育では・10(最終回)
Scholarとしての看護と臨床で使える研究
阿部 俊子
1
1イリノイ大学シカゴ校看護博士課程
pp.36-39
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901542
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アメリカにおける大学院教育での修士課程
看護者として,大学院教育が必要かどうか,さらに誰が大学院教育を受けるべきなのかは大きな問題である.大学院教育を受けるには時間もお金もエネルギーも必要とする(Poteet,et al,1994).大学院教育は決して看護職全員にとって必要なものではない.
アメリカの歴史の中で,最初に看護の修士課程が設立されたのは,ニューヨークのコロンビア大学ティーチャーズカレッジの看護教育課程である(Brown,1979).1991年現在,アメリカでは,231の大学が修士課程をもち,78%がNational League for Nursingの認定を受けている.その大学院修士課程の専攻としては,看護教育(9.3%),看護管理(18.4%),Advanced practice(70.9%)となっている.Advanced practiceの中では,さらに専門化していて,内科外科(30.9%),産科小児科(28.2%),精神科(10%),さらに地域看護と分化している(NLN,1991).
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