看護教育新カリキュラムを追って・10
看護学校の管理運営の新しい展開
小池 妙子
1
1東京都立松沢看護専門学校
pp.809-814
発行日 1996年10月25日
Published Date 1996/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901465
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はじめに
今回のカリキュラム改正は,少子・高齢社会看護問題検討会の報告が背景となっている.すなわち,看護を取り巻く環境の変化,とりわけ,高齢化の進展と長期慢性疾患患者の増加に伴う在宅医療・看護ニーズの拡大と人々のセルフケア能力を高める教育的働きかけの必要性の高まり,医療の高度化・専門化の進展に伴って従来以上に観察力,判断力が求められていること.患者の精神的緊張や不安を緩和するための働きかけや患者が自分の意思を表現するための支援の必要性の高まり,18歳人口の急激な減少と高学歴志向の進展が挙げられている.このような社会の変革や要請を受けたカリキュラム等の改正の意図を確実に受け止め,実施する学校の教職員も意識を変えなければならない.
具体的には,看護専修学校がどのような教育を目指すのか,そのために,学校の管理・運営をどうすることが望ましいのか,教員の役割はどのように変わるのか,いかに意識変革をする必要があるのかについて考えたい.
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