第2特集 石巻赤十字看護専門学校の復興に向けて
被災後の学校運営と今後の課題
工藤 三枝子
1
1石巻赤十字看護専門学校
pp.196-201
発行日 2012年3月25日
Published Date 2012/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102021
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はじめに
2011(平成23)年3月11日14時46分頃に発生した東日本大震災による津波で,石巻赤十字看護専門学校(以下,当校)は,3階建て校舎の1階部分が大破し,その後の学校運営ができない状況となった。そのため,現在は石巻専修大学様のご厚意で,校舎の一部を借用して学校運営を行っている。
また,2011年3月25日から2012(平成24)年3月1日までのほぼ1年間にわたって,被災のために遅れてしまったカリキュラムを平常に近づけるために,日本赤十字社をはじめ,赤十字の教育施設(学校法人日本赤十字学園,赤十字看護専門学校)や赤十字病院などの医療施設から支援を受けているところである。
今回の地震による津波からの避難,避難所での救護活動,今後の学校運営と新校舎建築に向けての取り組み,また,被災者である学生や教職員のこころのケアの実施などさまざまなことを体験した。そして,地域における看護学校の役割や災害時の看護の在り方など,多くの課題にも直面した。この体験が,今後の皆様の災害への対応を考えるうえでの一助となることを願い以下に報告する。
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