NURSING EYE
母の入院と看護教育―ナイチンゲールはもういらない?
高木 知道
1
1徳島大学(解剖学)
pp.672-674
発行日 1996年8月25日
Published Date 1996/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901435
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はじめに
今日,医療については市民の1人ひとり,誰もが強い関心をもっています.そして多くの人は意見や不満をもっていると思います.今日ほど医療が新しい時代に向かって勢いをもっている時はないような気がします.
私は長い間基礎医学の分野で教育に携わり,臨床医学をみてきました.現今の医療は極めて多様で,そこに携わる人々も多様です.1人の患者の治療にはたくさんの人々の協力が必要です.私は,今後の医療従事者は特別な人がなるのではなく,誰でも普通の人が選択できる一般的な職業として考えたらよいと思います.医療に健康維持の意味を含めて「厚生・医療」といったことが,私たちの関心事になっています.看護婦と医師だけが生命を守るのではなく,私たち自身が自分の生命を尊重するべき時代なのです.
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