連載 迷える・悩める・このデータ・9
母のない児と,児のない母と?!
星野 桂子
1
1国立保健医療科学院
pp.699
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901701
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診療報酬上,病院で生まれた新生児は,何らかの疾患があって治療対象になれば入院患者に数えられるが,正常であれば母親の付属物と見なされ,患者数には含まれない。しかし,厚生労働省の統計では患者調査票への記載が求められているし1),看護業務という点から考えると,正常な新生児も患者数に含める必要があるだろう。そこで,われわれの調査では,正常な新生児を患者数に含めることにしている。
1999年調査2)で,分娩日が記載されている患者を検索したところ288人であった。同時に生後14日以内の新生児を検索した結果は187人であった。病院ごとに分娩日と新生児の出生年月日によって母子結合を試みたところ,181組の母子が確認できた。これは,同一病院に母親のいない新生児が6人,対応する児のいない母親が107人ということになる。
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