特別講義
家族危機へのもう1つの視点
中久喜 町子
1
1日本大学大学院
pp.302-307
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900374
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問題意識の所在と全体構成
近年マスコミやジャーナリズムをにぎわせている「家族の危機」であるが,「家族の危機」や「家族の機能障害」は果たして本当に「家族の」ものなのかという疑問があった.
わが国の近代化は,明治以降の欧化政策並びに産業化による資本主義経済の目ざましい発展を第1の契機として,さらに第2次世界大戦後の民主化と,その後の高度経済成長を第2の契機としてもたらされたと言える1).
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