特集 救急医療と看護の対応—患者・家族とのコミュニケーションを中心に
危機的状況にある患者家族への対応を考える
星野 光子
1
1帝京大学医学部付属病院救命救急センター
pp.69-73
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920977
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
患者家族への対応は,私たち看護する者にとって非常に重要であり,また難しい問題を多く含んでいる.当センターでは第3次救急医療が行なわれているが,平均在室日数が10日間と短く,この間は患者および家族にとって,肉体的にも精神的にも不安定な時期である.
患者自身は意識混濁あるいは不明の場合が多いが,家族の心理的動揺は一般に大きく,しばしば危機状態に陥る家族に遭遇する.危機状態といっても千差万別で,患者の年齢,家族内の役割や地位,病気の種類などにより異なる.こうした家族へはどのように対応すればよいのであろうか.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.