NURSING EYE
中国研修で学んだこと
関屋 スミ子
1
1国立療養所多磨全生園付属看護学校
pp.308-311
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900375
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はじめに
私は,1991年8月1日から11日までの間に,中国のハンセン病をめぐる看護事情の実際を研修する機会を得た.笹川記念保健協力財団の援助によるものであったが,同財団はハンセン病施設に勤務する中国および日本の看護婦の交換研修を推進しており,1990年にハンセン病施設に勤務する中国人看護婦を日本に招聘し,同じハンセン病施設である多磨全生園(東京)と東北新生園(宮城)において研修を行なっていた.そして,昨年は多磨全生園の看護婦が,中国のハンセン病施設を訪問して,研修を受けることになった.中国のハンセン病看護事情を正しく理解することが研修の主な目的で,そのために,①看護教育におけるハンセン病看護の位置づけ,②ハンセン病施設に勤務する看護婦の意識,③ハンセン病看護の実際を知ることであった.知りたかったのは,ハンセン病の看護に関する日本と中国との異同であるが,後述するように両国の看護にはある面において相当の隔りがあった.
今回訪問できたところは,中国麻風防治研究中心,泗安医院,広東省人民医院,肇慶市皮膚防治医院,広東市皮膚防治医院などである.
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