調査研究
ゆとりの受け止め方とその一考察
藤内 美保
1
1大分県立厚生学院
pp.417-421
発行日 1991年7月25日
Published Date 1991/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900230
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今回の新カリキュラム改正で,厚生省はゆとりある教育を基本理念として打ち出した.看護婦課程においては,「ゆとりある教育が行えるよう総時間を3375時間から3000時間とした」としている.以来,“ゆとり”という言葉が随所で聞かれるようになった.
ゆとりということを,学生はどのように受けとめているのだろうか.高橋1)は「束縛時間が減り,自由裁量時間ができ,図書の冊数が増えたからといって,ゆとりある教育がめざす看護職者を育成することができるのだろうか」と疑問を投げかけている.教育環境を整えることはゆとりある教育に近づく手段であるが,学生生活の中で,学生自らが自分の手でゆとりをつかもうとする姿勢をつくるように教育することも必要である.
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