“ホッ”とspot
気持ちの“ゆとり”があるときには
佐藤 規子
1
1千葉労災病院内科
pp.334
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904108
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外来や検査の忙しいときには,“1人あたり何分かけるか”ということしか頭にないことがあります.自分がどんな誤診をしているか自覚する機会もなく,なんだか一生懸命働いている気になっているのは本当に反省すべきことと思います.そんな日々の中で,ほんの少しの気持ちの“ゆとり”から意外な疾患をみつけたことを書いてみます.
風邪症状を訴えてきた17歳の女性.熱もなく,一瞬診察を手抜きしたくなりました.しかし,風邪くらいのことで何時間も待っていたのだと思い直しました.聴診中にみつけたのは背中の大きなmassです.今まで恥ずかしくて放置してあったとのこと.精査にてliposarcomaと判明し,手術できました.
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