特集1 省察的実践を実践する 方法論・マニュアルとは異なる形のかかわり方を考えるために
臨床現場における省察的実践で見えてきたこと―看護師キャリア開発ラダーの評価会を通して
芝山 富子
1
1姫路赤十字病院看護部
pp.384-389
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202270
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近年、看護職を取り巻く環境はずいぶんと変化してきている。医師の働き方改革に伴うタスク・シフト/シェアにより看護師の役割拡大が期待されている一方で、「看護師不足」といわれる状況においては、「忙しさ」がクローズアップされかねない。しかし、忙しい中でも、看護師が専門職者としてリフレクションを重ねることで、自分の看護の意味に気づき、他者との関係性の中で各部署が大事にしている看護を実感する機会となり、これが看護実践能力の向上につながると信じている。
姫路赤十字病院(以下、当院)では、看護部主催の研修会や臨床の場において、自分1人だけではなく他者と共にリフレクションする機会を持っている。この場があることで、自分の看護実践の意味づけができるだけでなく、他者の実践をリフレクションする機会にもなる。そして、自分と他者がリフレクションし合うことを通して、互いの看護実践能力が向上し、「チームや部署の看護」を再認識できるようになると感じている。
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