特集1 省察的実践を実践する 方法論・マニュアルとは異なる形のかかわり方を考えるために
基礎教育や実習指導者講習会を通して、私自身の省察的実践で見えてきたこと―「5つのゆ」をめぐって
小嶋 希
1
1藤沢市立看護専門学校
pp.376-382
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202269
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はじめに
『わかりやすい省察的実践―実践・学び・研究をつなぐために』が刊行されて以降、著者である三輪先生と本書に関連した省察的実践について対談する機会が複数あった。そこでは、省察的実践者として、学習支援者としての自身の活動を振り返ることができた。毎回、対談のテーマに沿って、どのような実践の場面を語ろうかと自分1人での省察を行い、対談当日には三輪先生からの問いかけ、また、対話を通して自分自身では気づかなかったこと、見逃していたことについて省察を深め、終了後には参加者のみなさまからの感想や意見を読み、他者の経験と照らして、再び自身の実践を振り返るという貴重な機会をいただき、対人関係専門職としての自身について考えることができた。
特に、2024年2月に開催された医学書院のオンラインセミナー『対話で学ぶ、学習支援者にとっての省察的実践』では、私自身が大切にしてきた「5つのゆ」(ゆめ、ゆうき、ゆさぶり、ゆとり、ゆーもあ)に対して、多くの感想をいただいた。みなさまからのコメントを読み、「5つのゆ」が教員としての自分の核であったこと、さらに実践を振り返る省察の要であったことを実感できた。今回、これまでの自身の省察的実践について、再度「5つのゆ」を振り返っていきたい。
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