特集 教養・基礎科目をとらえ直す
カリキュラム改革の流れと高年次での教養教育
杉谷 祐美子
1
1青山学院大学教育人間科学部教育学科
pp.1112-1121
発行日 2020年12月25日
Published Date 2020/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201625
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
なぜカリキュラムの改革は必要か
大学教育においてカリキュラムが要となるものであることはいうまでもありません。高等教育研究の分野でも教養教育に相当する一般教育を中心に、早くから関心がもたれてきました。とりわけ、1991年に行われた大学設置基準の大綱化によって、各大学が自由に特色あるカリキュラムを編成できるようになってからは、カリキュラム改革が盛んに行われるようになりました。
それでは、なぜカリキュラムを改革する必要があるのでしょうか。カリキュラム構成の柱1)や改革の課題2)としてあげられる内容をふまえれば、改革の背景にあって考慮すべき事柄は、学問の進歩、学習者の発達、社会の変化のおよそ3つに整理することができます。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.