特集 新カリキュラム一般教養の展望
新カリキュラムにおける一般教養
藤枝 斌
1
1聖路加看護大学
pp.21-25
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905795
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はじめに
ここに与えられたテーマは,「新カリキュラムにおける一般教育」ということであるが,わたくしは,ここで新しい看護教育カリキュラムの一般教育の内容がどんなものであるかについて云々することは他の機会にゆずることとして,ここでは一般教育の問題を,高等教育との関連において考えてみることにしたいと思う。
周知のように,大学(短大も含めて)では一般教育課程を専門教育課程とともに必須課程として課することが規定されている。このような規定は,第二次大戦後の教育改革によって採り入れられたもので,このことはわが国の高等教育の歴史の上に重要な意味をもっている。しかしこの一般教育課程は,その教育的意義が十分に認識されないまま導入された感があったため,大学教育において,一般教育課程をどのように位置づけるかという点において,一種の混乱を生じさせることになった。とくに,大学がその本来の教育的任務とするところの専門教育と,どのように関係づけるかという点において,若干の認識の違いが見受けられるのである。
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