特集 21世紀の理学療法教育
大学におけるカリキュラム改正と教育改革
松村 秩
1
,
大橋 ゆかり
1
,
水上 昌文
1
Matsumura Satoshi
1
1茨城県立医療大学保健医療学部理学療法学科
pp.865-870
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105679
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
諸外国においては社会の各分野の改革,自由化が進められているが,先進諸国に大きく遅れをとっているのが,我が国の大学改革であり医療改革だといわれている.かつて,大学は日本社会のエリートを養成する役割を果たしてきたが,今や大学は大衆化しており,大衆教育としての大学のあり方が社会的に厳しく問われている.
特に我が国の大学は外国と比べて閉鎖的で自由化が遅れており,大学組織や人事の既得権を守ることに大学は重点を置いている.受益者として教育を受ける立場の学生に対するサービスの質については問われることなく,教える者の論理が優先され,学生側の論理についての視点が軽視されていた.いわば,制度疲労をきたした大学教育制度を抜本的に改革することが,待ったなしに求められているのが現状である.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.