特集 カリキュラム編成のヒント 臨床判断能力を育む取り組み
コンセプトを基盤としたシミュレーション学習―基礎看護学実習と連動した臨床判断能力の育成
片山 由加里
1
,
萩本 明子
1
,
木村 洋子
1
,
吉田 和子
2
1同志社女子大学看護学部
2高清会高井病院
pp.132-141
発行日 2020年2月25日
Published Date 2020/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201424
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臨床判断能力への着目
本学のカリキュラムの流れ
同志社女子大学看護学部(以下、本学)の開設は今から5年前に遡る。開学と同時に学生の看護実践力を育むことを目的として、各専門の教員がともに担当する科目「看護実践総合演習(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ)」が始まった。本科目は各学年に設置され、「シミュレーション学習(以下、SIM学習)」や「OSCE:Objective Structured Clinical Examination(客観的臨床技能試験)」などの授業が組まれていた。そのため、担当教員は、SIM学習やOSCEで学生にどのような課題を出すのがよいかを専門領域を超えて検討を重ねた。
本学のカリキュラムの流れは、入学後すぐの春セメスター「ヘルスアセスメント」に始まり、秋セメスターには「フィジカルアセスメント」、さらに、2年次春セメスターには「看護過程論」というように、学生の思考を重視する科目をつなげながら、9月の「基礎看護学実習Ⅱ」に続く。「基礎看護学実習Ⅱ」では、学生が1人の療養患者を受け持ち、看護過程を展開しながら基礎的な看護技術を実践する。
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