増大号特集 実習指導 虎の巻
第3部 実習施設との協働に向けて
臨床の方は忙しそうで声がかけにくい……─確かにバタバタですが,臨床側ももっと教員を知りたいです
正藤 倫音
1
1東京逓信病院
pp.676-678
発行日 2018年8月25日
Published Date 2018/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201050
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私は,実習の大きな目的は,学生が机上で学んだことを看護の体験をとおして深めていくものだととらえています。「学生に良い実習をしてもらいたい」「心身ともに健康でいてもらいたい」という思いで,実習環境を整えるために,教員のみなさんは,実習先との調整をされているでしょう。実習調整として,実習打ち合わせ会議がありますが,臨床側から打ち合わせに出席するのはほとんどの場合代表者,専任臨床指導者に限られます。
結果,多くの実習指導者は,実習に来たタイミングで初めて教員と顔を合わせることになります。実習が始まると,スタッフは交替勤務のため何日も経ってから,教員や学生と顔を合わせることになります。そうすると,スタッフにとっては,あの人がおそらく教員だろうと推測はしますが,確信をもてない状態でいます。実習も,毎週来ているわけではなく,年間数回であったり,領域別でそれぞれ違う教員が来ます。受ける側は,どの実習領域が来ているのか,また,複数校受け入れていると,どの学校が来ているのか混乱してしまいます。教員のみなさんの想定以上に,臨床側は教員のことを把握できていない場合が多いと思います。
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