増大号特集 実習指導 虎の巻
第2部 ここが知りたい実習指導
学生のアセスメントが形式的になってしまう─ルーブリックによる自己評価で,重要性を伝える手はどうでしょう
樋口 明里
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.667-669
発行日 2018年8月25日
Published Date 2018/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201047
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実習でのアセスメントの問題
看護実習は,個別性をふまえた看護ケアを学ぶ場としても非常に大切である。患者が今どのような状態なのか,その原因またはそこから考えられる影響は何か。これらに関する情報を集められたとしても,それを整理し,アセスメントすることができなければ,個別性をふまえた看護ケアの展開にはつながらない。
目に見えてわかる顕著な症状のパターンだけでなく,対象者のこれまでの経験や習慣をふまえて現在できていることは何かなど,その人の強みをアセスメントすることで,症状や生活における対象者の特徴を広くとらえることができ,それがケアの工夫・生活面での具体的な援助につながる。また,アセスメントにより1つひとつのケアに根拠をもち実施することができ,看護展開に必要な患者との信頼関係の構築にもつながる。
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