特集 実践的思考力を育む
【対談】実践的に考える能力の育成に向けて
任 和子
1
,
阿部 幸恵
2
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
2東京医科大学医学部看護学科
pp.798-806
発行日 2017年10月25日
Published Date 2017/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200839
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
タスクや形式ではなく,実践で考える力を
阿部 最近の臨床現場は,とても多忙化していて,業務中心(タスク・オリエンテッド)になっています。ここまで多忙だと,どうしても深く考えないで看護業務をせざるを得ない場合もあるでしょうが,ちゃんと考える時間をもたないと,考える力自体がなくなっていくような気がします。
これについては,あまり自覚症状がないのかもしれません。業務(タスク)に流されているうちに,気づくと考える力がなくなっていて,看護に創意工夫もできなくなっていきます。そうすると,日々やっていることに看護の意味づけができなくなり,仕事に対する誇りも,何かぼやけてしまうんですね。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.