特集 カリキュラム改正手続きをスムーズに行う―看護教育の質向上をめざして
第4部 魅力ある臨地実習にむけて
看護実践能力の強化・育成
高橋 順子
1
1東京都立府中看護専門学校
pp.70-73
発行日 2008年1月25日
Published Date 2008/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100849
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教員一人ひとりの教師観,看護観の見直し
これまで,看護学校における技術教育は,核となる基本技術を身につけ,基本技術の組み合わせと応用で,難易度の高い技術を習得していくことに重点をおいていた。この基本路線は変える必要はないが,その方法に問題があったと思える。現行の技術教育は,項目としての技術学習となり,技術間の連動・連携が少ない。細分化した単元は,宇宙のなかで浮遊するボールのごとく散乱し,全体として機能しにくい状況にあったのではないか。
これまでは,基礎実習で重視する基本技術が,各看護学実習ではおろそかになり,看護過程を中心とする知識重視の実習になる傾向があったのではないか。卒業時の技術試験では,1年次に学んだ技術を忘れている現実があった。このことは,小山らの研究結果である卒業時の修得技術の少なさに現われている1)。
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