特集 学生とつくる授業 学生がつくる授業
学生の「学び方」の意識を切り替える授業─入学時ガイダンスに焦点をあてて
水方 智子
1
,
大谷 弘恵
1
,
山之内 由美
1
,
木村 緑
1
1パナソニック健康保険組合立松下看護専門学校
pp.710-715
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200821
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「学生がつくる授業」で向上した学校全体の成績
「学生がつくる授業」実施における不安
自分のアタマで考え行動できる看護学生を育成するために,本校では「学生に親切に手をかけることはしない(転ばぬ先の杖は渡さない)」と覚悟を決め,「学生たちで授業(学生生活も含めた)をつくっていく」ことを大切に教育改革を進めてきた。が,「先生は何も教えてくれない」「何でもかんでも学生任せ」という,教えられることに慣れた学生からのクレームや,「変な自信だけをつける教育をしている」という臨床側からの声などが届いたり,ただ「やりたいことをやりたいようにやっている」ように学生の姿が見えたりすると,「このやり方で本当に看護学生として成長しているのか」という疑問が教員のなかにわいてくることがあった。
しかし,学生自身が「自分はどんな看護師をめざすのか,そのために何を学びたいのか」を3年間通して考え,「さまざまな経験をすることで実践値を上げていく」授業を一貫して創り続けることにより,あえて困難に挑戦しそれを乗り越えていくようになってきた。このような学生が育っていく「学生がつくる授業」の取り組みを,入学時ガイダンスを中心に述べてみたい。
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